勝利を祝う宴の席で、ダスタンは父王にアラムートの法衣を送るが、法衣に塗られた毒で王は絶命し、暗殺者の疑いを掛けられた彼は、アラムートの娘で、神に仕えるタミーナ(ジェマ・アータートン)と逃亡する。
ペルシャ帝国軍と、謎の暗殺者集団ハッサンシンから追われながら、ダスタンは果たして無実を証明できるのか!
「プリンス・オブ・ペルシャ」と言えば、俺が子供の頃に流行ったアクションゲームの名作。
トラップだらけの宮殿に忍び込んで、制限時間以内に姫を助け出すというシンプルな内容だが、これが単なるアクションゲームではなく、トラップを回避したり、敵兵をトラップに誘い込んだりするパズル的要素も満載で、操作性が悪いパソコンのキーボードを叩きながら、夢中で遊んだ記憶が懐かしい。
そんな懐かしのタイトルをディズニーが突然、映画化するという時点で、興味が掻き立てられた反面、プロデューサーがジェリー・ブラッカイマーだし、まぁ、間違いなく馬鹿映画だろうと、中身の出来栄えについては正直、何の期待もしていなかった。
しかし、蓋を開けてみれば監督は元来ドラマを得意とするマイク・ニューウェルだったせいか、派手なだけでペラペラ感満載のしょうもないアドベンチャー映画にはなっていないし、ややマニアックな俳優だった主演のジェイク・ギレンホールは、この作品で一気にブレイクしそうな野性味に溢れたカッコよさ。ジェマ・アータートンのお姫様もエキゾチックな魅力に溢れていて、2時間近い作品を夢中で楽しんでしまった。
キャラクターの性格付けが魅力的である上に、CGIをふんだんに使いながらも、観客を熱狂させるのはあくまでゲームのスピード感、スリル感が蘇るような目まぐるしいアクション。これに加えて、ゲームシリーズから発展させたキーアイテムの「時間の砂」の存在など、原案の魅力を上手に借りてきつつ、娯楽作品として今、求められる要素を手堅く演出したマイク・ニューウェルの手腕は冴え渡っていて、間違いなくこの数年のディズニー制ライヴ・アクションエンタテインメントでは最高にバランスの取れた作品になっている。
しかし、主演の知名度がいまひとつのせいか、ロードショー時のプロモーションがいまひとつパッとしてなくて、こんなにも良作なのに、金曜初日のレイトショーで客席がまばらなのが、凄く気になった。
相手を選ばないテンション高めのデート・ムービーとしてもオススメの「プリンス・オブ・ペルシャ」。
今度の6月1日、「映画の日」に何か1本、気分転換にテンションが上がる映画を薦めるとしたら、俺は迷わずこれを薦める。
「プリンス・オブ・ペルシャ」...これを見逃すのは勿体無い。
相手を選ばないテンション高めのデート・ムービーとしてもオススメの「プリンス・オブ・ペルシャ」。
今度の6月1日、「映画の日」に何か1本、気分転換にテンションが上がる映画を薦めるとしたら、俺は迷わずこれを薦める。
「プリンス・オブ・ペルシャ」...これを見逃すのは勿体無い。