彼女はそこでロケット(ジェナ・マローン)、ブロンディー(ヴァネッサ・ハジェンズ)、アンバー(ジェイミー・チャン)、スイートピー(アビー・コーニッシュ)らと出会い、ワイズマン(スコット・グレン)の援助を受け、自由を求めて、サムライや悪魔が襲いかかる幻想的想像世界の中の戦いに挑んでいく。
戦いに勝利して自由を勝ち取ることを夢見て。
「300(スリーハンドレッド)」のザック・スナイダー監督初のオリジナル作品は、まさに精神病院で繰り広げられるセクシーでバイオレンスな「不思議な国のアリス」だ。
現実逃避のように見える想像世界の中で、ベイビードール率いる少女たちは戦い、希望を見出そうとする。
ブロンド女子+セーラー服+日本刀(笑) まさに日本のサブカルチャー、アニメ的な虚構世界をザック・スナイダー仕込のバイオレンスとヴィジュアルの洪水で、料理した、混沌としたエンタテインメント。
そして主演のエミリー・ブラウニング、ジェナ・マローン、ェイミー・チャン...みんなそろってエロ可愛い!
現実と虚構が入り乱れ、皮肉が利いていて、到底ハッピーエンドとは言い難い、ハリウッドのメジャースタジオが喜ばなさそうな陰鬱なテーマを、幻想世界だから何でもありとばかりに、ど派手に破壊しまくり、セクシー美女に大暴れさせる事でエンタテインメントにしてしまった強引な作品。
真新しさは無いものの、アニメ的構図で実写化されたアクションを見るのは、非常に楽しい。
俺はこっちのダークな「不思議な国のアリス」の方がディズニー製より好きだった。
しかし、原題の「SUCKER PUNCH」がどうして「エンジェルウォーズ」なんだか。
これじゃ、まるでレンタルの片隅に置いてあるビデオストレートのB級映画みたいじゃないか。
その路線ギリギリの作品として確信犯でタイトルつけてたりして(笑)。
それから、殆どの上映館が何故か日本語吹き替え版。
幸い俺は、品川プリンスシネマが近いから、字幕版で鑑賞できたけど、ブロンドのセーラー服が日本刀持って暴れる作品が吹き替えなんて、どこまでもアニメ的過ぎる。
子供向け作品ではないので、絶対にオトナを意識して編成されているものと思われるんだけど、これはアニメファンに、アニメ的に見て欲しいというワーナーの狙いだったりするんだろうか?(笑)。