ある日突然、殺人犯の妹になった15歳の少女。加熱するマスコミに追い詰められ、命を絶った母親。
ネットに流出する個人情報。社会に追い詰められた少女を守る任を命じられたのは、やはり心に傷を抱える一人の刑事だった。
製作 亀山千広 脚本監督 君塚良一 と言えば、言わずと知れた「踊る大捜査線」のコンビ。
「踊る~」の制作過程で警察に取材する内、公式には認めないまでも、世間に追い詰められた加害者の家族が自殺をするのを防ぐため、警察が家族の保護をすることがあるという事実を知った君塚が、10年間温めてきた企画を映画化したのが本作。
日頃、中々スポットの当たることが無い加害者の家族にスポットを当て、マスメディアが糾弾し、煽る世論に、インターネットで顔の見えない野次馬的な市民が追従し、連鎖して、個人を追い詰めていく不気味さ。
かつては、世論を形成する上で唯一無二といってよいほど大きな影響力を持っていたマスメディアも、顔の見えない一市民があらゆる情報を好き放題、世界に向けて発信出来てしまう現在では、はるかにそれより強力で暴力的なまでのネットの情報力に全く及ばない。
被害者にも、加害者にも、無名の市民にも、誰にも肩入れせず、ドキュメンタリータッチで淡々と描かれていく魔女狩の様子には、狂気さえ感じる。
テレビ局の出資を受けた作品としては、かなりアグレッシヴなテーマだ。ベストセラー原作で安易に企画されたものではなく、オリジナル脚本だという点においても、この題材は、凄く勇気が要ったと思う。
世論を煽るマスメディアの偏向した過熱振りなどは、流石にリアル。
見終えた後に残る強烈な印象。
間違いなく、「今、見るべき邦画」だと思う。
そんなわけで、二人の出世作「踊る大捜査線」の劇場版なんか比較にならないほど、映画としても、脚本としても素晴らしく、実にパンチの効いた衝撃作だった。
モントリオールで最優秀脚本賞。
納得の出来栄え。
そして、キャストがまた絶妙。
特に新鋭の志田未来は、内面に強いものを秘め、耐える加害者の妹を熱演。安易にお涙頂戴にしない、させない展開も、彼女だからの説得力だったと思う。それだけ凄い子役。
勿論、傷を抱える刑事を演じた佐藤浩市は言うことなしだし、脇を固める演技陣も豪華で、久し振りに邦画でお金を掛けた、ちゃんとした骨太のドラマを見た...という満足感を得られた作品だった。
予告編で流れた「少年メリケンサック」では、全く違う逝っちゃったテンションの佐藤浩市。
あっちも凄く気になる。w待ち遠しい!!
2009年1月29日木曜日
2009年1月18日日曜日
007 慰めの報酬 / NARIZO映画レビュー
ボンドが初めて愛した女性ヴェスパーに裏切られたうえに死なれてしまった「007 カジノ・ロワイヤル」の1時間後からストーリーは始まる。
ヴェスパーを操っていたホワイトを捕らえたボンドだったが、敵の手は英国情報部の中にまで及んでいた。やがて敵組織の幹部として環境保護活動を隠れ蓑にする企業家ドミニク・グリーンの存在が浮かび上がる。やはり、ある復讐を胸に抱く美女カミーユの援けを借り、敵に迫るボンド。自らの復讐と、任務のために....。
ダニエル・クレイグになって、現代風に洗練されたジェイムス・ボンドの第2作目は、なんと、前作の続き物。しかも、観客に何の説明無しに前作の1時間後から猛スピードでストーリーを走らされてしまう。
でもね。前作がどんなだったかなんて、さっぱり覚えていなかった俺。
しばし戸惑う。(爆)
観客が前作の事を覚えてくれているのを当然のコトとして始まる続編映画ってのは、ついて行くのがしんどい。本編90分程度しかないんだから、少しくらい、気を遣って欲しかった。
いきなりのカーチェイスに始まり、冒頭からボンドが走る疾る。
前作同様、ボンドの若返り効果は、激しい演出を可能とし、アクション映画としての「007」に再び新たな息を吹き込んでいる。
ダニエル・クレイグのボンドは、助兵衛中年スパイなんかではなく、ストイックな肉体派だ。しかも、筋肉自慢をする様なタイプの肉体派ではなく、スタイリッシュで知性に溢れている。
一方、敵の組織は力が大きい上に得体が知れない。冷戦時代のスパイ映画の様に、敵や味方の判別が単純にいかないあたりも現代的だ。
そして地球環境の保全が国際的なテーマになる昨今、敵組織の狙いも、随分と様変わりしてきた。
畳み掛けるテンポでストーリーは進み、アクションも目まぐるしく、そして派手なのだが、終わってみると驚くほど、印象に残らない......なんか寂しい「007」だった。
ダニエル・クレイグの熱演は申し分ないのだけれど、ボンドガールも敵役も、なんだか印象が薄いんだよな。決してつまらなくは無いんだけどね。
ヴェスパーを操っていたホワイトを捕らえたボンドだったが、敵の手は英国情報部の中にまで及んでいた。やがて敵組織の幹部として環境保護活動を隠れ蓑にする企業家ドミニク・グリーンの存在が浮かび上がる。やはり、ある復讐を胸に抱く美女カミーユの援けを借り、敵に迫るボンド。自らの復讐と、任務のために....。
ダニエル・クレイグになって、現代風に洗練されたジェイムス・ボンドの第2作目は、なんと、前作の続き物。しかも、観客に何の説明無しに前作の1時間後から猛スピードでストーリーを走らされてしまう。
でもね。前作がどんなだったかなんて、さっぱり覚えていなかった俺。
しばし戸惑う。(爆)
観客が前作の事を覚えてくれているのを当然のコトとして始まる続編映画ってのは、ついて行くのがしんどい。本編90分程度しかないんだから、少しくらい、気を遣って欲しかった。
いきなりのカーチェイスに始まり、冒頭からボンドが走る疾る。
前作同様、ボンドの若返り効果は、激しい演出を可能とし、アクション映画としての「007」に再び新たな息を吹き込んでいる。
ダニエル・クレイグのボンドは、助兵衛中年スパイなんかではなく、ストイックな肉体派だ。しかも、筋肉自慢をする様なタイプの肉体派ではなく、スタイリッシュで知性に溢れている。
一方、敵の組織は力が大きい上に得体が知れない。冷戦時代のスパイ映画の様に、敵や味方の判別が単純にいかないあたりも現代的だ。
そして地球環境の保全が国際的なテーマになる昨今、敵組織の狙いも、随分と様変わりしてきた。
畳み掛けるテンポでストーリーは進み、アクションも目まぐるしく、そして派手なのだが、終わってみると驚くほど、印象に残らない......なんか寂しい「007」だった。
ダニエル・クレイグの熱演は申し分ないのだけれど、ボンドガールも敵役も、なんだか印象が薄いんだよな。決してつまらなくは無いんだけどね。
2009年1月4日日曜日
自由が丘 Kissa LAYLA
あけましておめでとうございます!
夕方から、自由が丘をほっつき歩いてます。
初めて、ワンコインバーの後に出来たKissa LAYLAへ。
17時〜営業。水曜定休。
スミノフの瓶で作った正月飾りがカッコイい。
生ビールが500円と、値段は以前同様、手頃だけど、飯が充実。
量も多い。
たかがBARの飯と侮るなかれ。徹底的に有機の食材にこだわってます。
国産小麦のピザ生地を目の前でこねます。
さらには自由が丘バーガーも戴けちゃう。
と、言うのも現マスターはLAYLA店長の兄で、自由が丘バーガーのオーナーなのでした。
前よりマスターのオーラの差分、渋い雰囲気だけど、最初の頃のLAYLAの雰囲気を再現したいのだそうな!
場所は自由が丘駅前ロータリーの不二屋書店と三井住友銀行の間の路地を入って直ぐ右の2階。
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