湾岸署には特別捜査本部が設置され、管理補佐官の鳥飼誠一(小栗旬)とともに青島は捜査を開始。しかし、ついには、高度なセキュリティシステムをクラッキングされ、犯人の手によって多くの署員が新湾岸署に閉じ込められてしまう。犯人の要求は、かつて青島が逮捕した犯罪者9人の釈放だった。
テレビシリーズが大好きだったこともあって、内容の酷さは覚悟していても、ついつい見に行ってしまった7年振りの最新作。
結論から言うと、覚悟通りの出来栄えだった。魅力的なキャラクターを動かすだけで、何とか無駄に思えるほど長い尺の興味をギリギリのところで持続させる、いつもの手も、いかりや長介の亡き後は、もはや限界だ。
例え背骨になるストーリーに魅力がなく、延々とどうでも良い話につき合わされたとしても、これまでは最後にヒロイックな青島と室井(柳葉敏郎)の立場を超えた友情なり、事件解決に向けて、一気に盛り上げて得られるカタルシスなりが「映画」として許せるギリギリの結果をもたらしてきたと思うのだが、本作にはそれすら感じられない。
過去三作の中で、最もノレない作品だったと言って良いだろう。
つまるところ、どこまでも観客は単にスタッフとキャストが織り成す「同窓会」的内容に付き合わされるだけだった。
人気に乗っかれば、安易な企画でも映画化出来てしまうテレビ局主導のキラーコンテンツが、ファンを相手に胡坐をかいている。意地悪く言えば、これはそのレベルの映画だと思う。もちろん、多かれ少なかれ、過去の2作もそうだった。それでも、繰り返し言うが、ここまで酷くはなかった。
だから、これを2度見たいとか、DVDを買おうなんて気には、全くなりそうにない。
新キャラクターとして登場する和久伸次郎(伊藤淳史)や鳥飼誠一(小栗旬)は頑張っているし、久々に見た篠原夏美(内田有紀)も魅力的だったが、活かしきれなかったのは残念。
唯一、面白かったのは署長、副署長、刑事課長のスリー・アミーゴス(北村総一朗、斉藤暁、小野武彦)によるお馴染みのサラリーマン的コントシーン位のものだ。
そんなわけで、別に映画じゃなくても良いジャンというファン向け映画。それでも、「踊る大捜査線」は好きだからと言う方は是非。
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