韓国屈指のビーチリゾートとして知られるプサン近郊のヘウンデ。
ここに日本の対馬沈下に伴ってメガ津波が発生。100万人の行楽客、カップルや家族が平和に暮らすこの街に時速800キロの猛スピードで津波は迫っていた。
ハリウッド映画なら「デイ・アフター・トゥモロー」だとか、邦画なら「日本沈没」みたいな、自然災害に襲われた大都市とそこに生きる人間たちを題材にした荒唐無稽な大作映画は、これまでも沢山見てきた。
本作は、それの韓国版。
しかし、ハリウッドや日本映画と比較して、パニックシーンのリアリティがどうとか、この映画の場合、そんなところを比較したってつまらないだろう。
この映画の個性は、どの国が作ろうといまや代わり映えしないCGIの津波シーンなんかではなく、災害に翻弄される人間たちのトホホなドラマにある。
言わば、オバちゃんたちがハマリまくっている韓流ドラマお得意の恥ずかしいくらいコテコテな人間模様で描かれる三者三様の濃すぎる人生が、一気に津波に飲み込まれる...ここに尽きる。
よって、このドラマ部分をニヤニヤ楽しめなければ、スカスカのパニック映画に感じるに違いないのだ。
そこで俺はどう思ったか。
ドラマ部分のどこか間抜けな登場人物と、ベタベタなストーリー。俺は結構楽しめた。
加えて、主人公のマンシク(ソル・ギョング)が大泉洋に似すぎているという理由から、変な親近感が湧いてくるのは俺だけだろうか?