パッとしない天気、仕事のモチベーションも上がりきらないそんな午後。
突然、俺の携帯電話にソニーからメールが飛んで来た。
なになに...
「1日だけの特別イベント 本日発表の新製品 ウォークマンXシリーズ先行体験会」.....?.....!!これはっ!?なんと、ソニーさんから新製品発表会への突発ご招待メールである。
しかも、会場の銀座ソニービルには開発メンバーも来場して、プレゼンテーションがあったり、製品発表当日に、実機をいじり倒せるらしい。
早速、定時と共に会社を飛び出した俺。小雨の中を銀座へとひた走った。
どういう基準で俺のところにメールを戴けたのかは謎なのだが(笑)、ソニービルの最上階、「OPUS」には見るからにソニー好きな人達が集まっていた。
トークイベントはラスト5分に駆け込んだ感じになってしまったものの、最前列に案内され(笑)、その後は、充分な台数用意された実機を思う存分、1時間近く弄らせてもらった。
ただの体験会と大きく違ったのは、開発に携わったプランナーやデザイナーと、一般ユーザーの自分が、雑談しながら製品をいちはやく触る事が出来た事。メールに気付いて、ホント良かった。w
で、肝心の「NW-X1000」。ウォークマンの神髄を感じさせる凄い製品だった。
1時間いじり倒しても全く飽きない。所有したくなる輝きと、使っていくうちに高揚感に包まれる、そんなソニーらしい製品に久し振りに出逢った気がする。
①音と映像に最高峰の技術でこだわり、余分なものは捨てた侍魂
iPodとウォークマンの違いは何だろう...?
両方のユーザーだった俺は、その最大の違いは「音」だと言い切れる。
もはや、音楽プレーヤーであり、情報端末であり、ゲーム機であり、電話であるiPodに対して、今回のウォークマンはオーディオメーカーが、持てる技術の全てを「音」と「映像」の差別化に注ぎ込んだ、実に「ピュア」なデバイスになっていた。
デジタルオーディオとして最高峰の音を出すために搭載された、フルデジタルアンプ。
周囲の騒音を約98.0%カットするノイズキャンセリング。ワンセグのアンテナとしても機能しつつ、デザインにもこだわった大口径13.5mmのヘッドフォン。
デジタルオーディオの音質がビットレートの違いだけで決まる訳ではないことをよく知っている、オーディオメーカーのDNAが惜しみなく注ぎ込まれたその音は、ライバルメーカーのそれを超越している。
決してそれは、マニアで無ければ気付かないような微妙な違いではない。
実際店頭に並んだときに比較してみれば、誰であれ明らかな違いを実感できるほど、確かな「差」を体感できるはずだ。
映像も凄い。デザインこそiPod Touchみたいだが、そのディスプレイは3.0型ワイド有機ELディスプレイ。圧倒的な明るさと、コントラストで、いつまでも映像を見ていたくなる、最高品質が惜しみなく注がれている。
②Youtubeとの連携が凄い今度のウォークマンは無線LAN搭載。正直、オマケみたいなブラウザで簡単なネットサーフィンが出来たり、podcastに対応していたりするのだが、本気で凄いのはYoutubeとの連携だ。
音楽を聴きながら、Youtubeボタンを押すと、そのアーティストの関連動画(多分、違法アップロードのものがザクザク検出される?)が検索されて再生できたりする。つまり、ネットさえ繋がっていればあたかもローカルにコンテンツがあるかのようなノリで、ネットワーク経由で映像を楽しめるというワケ。カタログスペックで約5時間は電池が持つらしい。
特に驚いたのが、HDでアップされた動画を再生したとき。
YoutubeにアップされたHD画質が、どういうクオリティで再生されるのかは、スタッフ陣の中にも確認していなかった人が多かったらしく、みんなで映像チェック。
元の素材のクオリティを知っているからと言う理由で、NARIZOがアップしていた
「六本木アートナイト」のHD画質動画を再生してみたところ、ちゃんとHD画質で再生が始まった。
当然、ウォークマンの機能として実装されているワンセグなんかよりも、はるかに綺麗。
Youtubeの動画をウォークマンで見ているなんて事はまるで忘れてしまいそうなクオリティだった。
iPod Touch同様、webブラウザの方は、Flash非対応なのでyoutubeは専用の別アプリから再生される仕様なんだけど、そのアプリがイケてることと、ディスプレイが有機ELだってのも大きいかもしれない。
逆に、ソニーのスタッフ陣から、どんなカメラを使ったのかとか色々質問されちゃった俺。....実はこれ、新しいソニーのハンディカムHDR-XR500で撮って、VAIOで編集してる動画なわけですよ!
それを聞いたスタッフ陣は思わず口を揃えて「すばらしい!」と(笑)。喜んでいただけたようで場が妙に和んだのでした。
↓HD画質の俺のアップしたYoutubeを再生しているところを携帯カメラで撮った写真。
③iPod的インタフェイスと、便利になった転送も評価
結果としてタッチパネルや、CDジャケットのアルバムスクロールなど、iPod的ともいえるインタフェイスで直感的に愉しく弄れる使用感に、iPodにはないワンセグ対応などが加わって、「音楽」と「映像」関連の機能を際立たせた今回のウォークマン。地味だけど大きな評価点の一つは、評判の悪かった音楽転送・管理ソフトの「Sonic Stage」を経由せずにドラッグ&ドロップでの楽曲転送に対応するなど、品質だけでなくユーザーの声に耳を傾けた改善を行ったこと。
一見、簡単だけど乱暴に見えるドラッグ&ドロップでも、内部でちゃんと50音などでインデックスを作り、操作や検索性は従来通りとの事。
製品をよくするためには時にはプライドを捨て、しかし、ソニーとしてのコアな魂をストイックにぶつけた今回のウォークマン。開発チームの皆さんからも「熱」が直接伝わってきた。
最後に1時間いじり倒した感想として。
今回のウォークマンは今もてる技術の最高峰を16GBで3万円台におさえて提供しようと言う、ソニーの原点回帰の戦略デバイスだった。
それは、初めて小学生のときに手に入れたカセットテープのウォークマンで音楽を聞いたときの、あの何ともいえないワクワク感が蘇る、本当にソニーらしいデバイスだった。
体験イベントに参加した僅か1時間。...俺は音楽が大好きだった頃のコドモに戻っていた気がする。
■製品情報
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