サヤ16歳。セーラー服におさげの黒髪。人間の姿をした鬼の正体を見抜くや、日本刀で一瞬にして切り捨てる。彼女の最大の秘密は、鬼とヒトとのハーフである事。復讐のために鬼を斬る。
セーラー服姿のヴァンパイアハンターが日本刀でスタイリッシュに敵を倒していくフルデジタルアニメーションで、発表当時、世界のマニアックな映像ファンを驚喜させたProduction I.G制作の「ブラッド・ザ・ラスト・ヴァンパイア」。この知る人ぞ知る名作が香港・フランスの合作で、とうとう実写化された。
主演は、「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョン。
原作のサヤの雰囲気漂うも、到底16歳には見えない(爆)。
しかし、かなりハードにアクションをこなしているので、彼女の新たな一面に興味が沸くようなファンなら、見ても損は無いだろう。
敵役は小雪。
アジアンビューティ対決。そういうのが気になる方も、是非。
小雪の役どころは「オニゲン」。どうやら、オニ族の起源で絶大な力を持っている。
漢字だと「鬼源」ってコト?しかしながら、どう見てもビジュアルは「雪女」だ(笑)。
オニとヒトとの水面下で行われていた抗争が最終局面を迎えた...という解説のもと展開するこの作品。
残念ながら、人類の存亡を掛けた最終戦争を感じさせる緊迫感や、ストーリーの広がりは何も無く、平坦な展開の合間に、どこかで見たようなアクションが繰り広げられ、デジタルなのにストップモーションで撮ったみたいな妙なモンスターとか、この手の作品としては、どうにも物足りない。
この半端なやり切れなさ....お馬鹿映画にも成り切れなかった、どうにも成仏できない感じが、とってももどかしい。
だいたい45分程度の原作アニメを倍の長さに膨らまし、余計な解釈が色々入ったところが、まるまるイケてなかった感じ。
それでも、企画したプロデューサーのビル・コンや、監督のクリス・ナオンは、とっても原作の雰囲気を愛している様で、作品を支配する色彩や、舞台となる30年前くらいの品川 戸越銀座の美術も、地下鉄(多分、浅草線の設定)のシーンにしても、良い味が出ていた。
実際の撮影地はアルゼンチンと中国。日本にはロケハンにだけ来たみたいだが、この架空の戸越銀座の雰囲気は、中々よかった。
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