2011年10月9日日曜日

女優陣を捉えるカメラワークは、まんまオトコの視線の動きを踏襲(爆)/映画「モテキ」

金なし夢なし彼女なし。31歳の藤本幸世(森山未來)は、キュートな雑誌編集者・みゆき(長澤まさみ)、清楚で素朴な年上OLるみ子(麻生久美子)、ガールズバーの美人店員・愛(仲里依紗)、Sキャラ先輩社員・素子(真木よう子)の中で翻弄される。

草食系男子が様々なタイプの女性の間で揺れ動くという題材で、比較的最近の曲から30代の観客が聴いて育ったような懐かしの曲をサウンドトラックに入れて心象風景をJ-POPに載せて見せ、サブカルチャーに彩られ、タイアップだらけ、嵐のようなプロダクトプレイスメントによるマーケティングの薫りを漂わせつつも、この作品は、それだけで終わらない。情けなくて痛くて面白い恋愛エンタテインメント映画だ。

テレビ版で話題になったPerfumeの「Baby cruising Love」を使用した長回しのダンスに始まり、カラオケのシーンまでもをミュージカル的に演出してみせたり、Youtube+Web調のデザインでエンドロールを作ってみたり。単に流行のエッセンスを追いかけただけのスカスカな印象に堕ちないように、そこかしこにアイディアを盛り込んでコミックを原案としながらも映画としての「オリジナル」を追求。

それから、カメラワークが良い。
女優陣を捉えるカメラワークは、まんまオトコの視線の動きを踏襲している(爆)。
あんなに願望や欲求に素直なカメラワーク。笑ったわ。


ポップさと、映画だから可能となったシモネタ表現も含めて、これこそ漫画原作、テレビドラマ発映画企画の王道なんじゃネ?とか、思わず小躍りして勘違いしちゃいそうなパワフルさにあふれている。

キャスティングも素晴らしい。ヒジョーにイケてた。
キャスティングの妙で、かなりこの作品の魅力度は上がっていると思う。

森山未來は顔立ちは綺麗だけど、相変わらずちゃんと、イケてない感が全開で演じているし、女優陣がそれぞれ持ち味を発揮して、全員魅力的。

長澤まさみは、この作品、代表作のひとつになるんじゃないかなぁ。
オトナ代表としてはリリー・フランキーの演じる人でなしな編集長も、スゲェいい味だしね。

ひとつ不満を言うならば、俺としては、仲里依紗の出番がもっと欲しかった。いや、単純にもっと見たかっただけだけど。(笑)

最期に、あれは「モテキ」って言う状況なのか?
いや、根本的な話で申し訳ないけど(笑)。




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