1987年のハリウッド。数々のロックスターを世に送り出してきた名門ライブハウス「バーボンルーム」を舞台にしたマッシュアップロックミュージカル。
店のオーナー、デニス(アレック・ボールドウィン)の下で働きながらロックシンガーを目指す青年ドリュー(ディエゴ・ボネータ)は、シンガーを目指してオクラホマから出てきたシェリー(ジュリアン・ハフ)と恋に落ちる。ある日、バーボンルーム出身の大スター、ステイシー・ジャックス(トム・クルーズ)がボーカルを務めるロックバンド「アーセナル」の解散ライブが店で開催される。
久々にテンションがマックスに上がるミュージカル映画を見た。
作中で演奏され、キャラクターたちが歌い上げるのは、ガンズ・アンド・ローゼス、ポイズン、ウォレント、エクストリーム、ボンジョビ、デフレパードにジャーニーなど、まさにハードロックが輝きを放ち、ロックスターがレコード業界の華だった最後の時代の名曲の数々。
多感な時期に聴いていた洋楽といえば、専ら彼らのハードロックだったという俺たちの世代にとっては、限りなくツボ。
特に、この時代の猥雑で馬鹿で、キャッチーなロックが少なからず影響して、レコード業界に就職してしまった俺にとっては、最初から最後まで、映画館に居ることを忘れそうになるくらいエキサイティングだった。
粗筋は単純明快。ロックスターを夢見る若者が、恋や挫折を味わいながら成長し、酒浸りで堕落しきっていた伝説のロックミュージシャンが、再生と復活を遂げるという最高にハッピーなロック映画。
ロックミュージシャンを夢見てデビューを果たそうとする若者が、ロックの衰退と共にラップを歌うアイドルグループに仕立て上げられてしまうくだりなんて、あの当時の音楽シーンを現役で体感してきた音楽ファンにとっては、抱腹絶倒モノだし、ちょいちょいカメオ出演しているロックミュージシャンたちを探すのも楽しい。
また、意外な形でマッシュアップされた、名曲の数々は懐かしさと同時に、あの時代のロックの魅力を再認識させてくれる。
新人の主役男女二人も、歌は目茶豆茶上手いけど、アクセル・ローズに指導を受けたというトム・クルーズが、ヘロヘロの大物ロッカーを怪演しているのが、やはり最大の見所だろう。
ヴァン・ヘイレンやローリング・ストーンズみたいなカリスマ性は感じないものの実は、産業ロックのよく居そうなヴォーカリスト以上のレベルで歌えるトム・クルーズ。これはまさに新発見。
特にデフ・レパードなんかは、ピッタリはまっていた。
それから驚いたのはアレック・ボールドウィンの肥満ぶり。全然誰だか判らなかった。
他にも圧倒的なインパクトを残すキャサリン・ゼタ=ジョーンズや、さすが本職と拍手を送りたくなるメアリー・J・ブライジなど、脇役も全員豪華絢爛。
DVDまで待つなんてしみったれたことは考えずに、劇場の大音響、大画面で、クレイジーに盛り上がりたい。
やべぇ、思い出したらテンション上がってきた。
ロックが好きな仲間と、もう一度見ようかな(笑)。
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