残忍な征服者ハイペリオン(ミッキー・ローク)はオリンポスの神が造った武器“エピロスの弓”を捜し求めギリシアの地を侵攻していく。彼の目的は、封印されていた闇の神「タイタン族」を解放すること。
ハイペリオンの野望を阻止すべく、オリンポスの神の頂点に立つゼウス(ルーク・エヴァンス)が選び出したのは、自らが鍛え上げた人間、テセウス(ヘンリー・カヴィル)だった。
ターセム・シン監督のダーク・ファンタジー。神と人間の距離が近かった古代ギリシャ時代を舞台に、子供(人間)の喧嘩に親(神)が出て(笑)収拾のつかない闘いが繰り広げられていく。
兎に角、派手なアクションシーンと劇画調の演出が目を惹く。
「ザ・セル」(この監督のデビュー作)の頃からずっとこの監督の作品で衣装を担当している石岡瑛子によるユニークなコスチュームの数々も、邪悪だったり、呪術的だったり、キンピカだったりで、作品の世界観に貢献している。
でも、俺にとって最大の見所になったのは、名作「スラムドッグ$ミリオネア」で運命の恋人ラティカを演じていたインド出身、美貌のエキゾチック女優フリーダ・ピントが巫女パイドラという重要な役で登場すること。これは見る前には知らなかっただけに、大収穫だった。3Dで見れば、彼女も画面から飛び出してくるわけで、もう、これだけでも個人的には満足(笑)。
あとは、やはりミッキー・ロークだろう。いかに神々の絶大な力がCGで派手に繰り広げられようと、ミッキー・ロークのイカレ狂人キャラクター振りの前には無力。
映画が終われば、ミッキー・ロークとフリーダ・ピント以外の出演者のコトを俺は何も思い出せないくらい。
あのオヤヂは他の出演者が哀れになるくらい、美味しいところをすべて持っていってしまった。
まさにこの作品は、悪役ミッキー・ローク色なので、イカレオヤヂのファンは、絶対劇場で見るべきだ。
痛そうなシーンが多く、爽快さとは無縁。スタイリッシュで、残酷でマッチョに古代の肉弾戦的な戦いが延々と描かれる。製作チームは「300」のメンバーらしいが、今回は神々まで出てきて「300」に輪を掛けたワルノリが繰り広げられているので、あの手の作品が嫌いなら、絶対にオススメできない。
一方、あのノリが好きだったら、終わっちゃう前に出来れば3Dで是非、見てみていただきたい。(笑)
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