2013年5月1日水曜日

藁の楯

孫を無残に殺された経済界の大物。
逃亡中のその殺人鬼を殺したら10億円を支払うという新聞広告に殺気立つ人々と、自首してきた彼を警視庁まで移送する任務を受けたSPの息詰まる攻防戦。

 見ているこちらが殺意を抱きたくなるくらい(笑)、何処までも屑の様な殺人鬼 清丸国秀を藤原竜也が熱演。
彼を守る任務にあたるSPに大沢たかお、松たか子。
同行する警視庁の捜査一課刑事に岸谷五朗、永山絢斗。
引渡しもとの福岡県警刑事に伊武雅刀。
孫を殺され、清丸殺害に賞金をかけた経済界の大物を山崎努が怪演。

警察の内部含め、国民の誰もが信用できない状況の中、それぞれ心に傷を持つ刑事やSP達が、守る価値の見い出せない屑のための楯となり、一時も目を逸らせないドラマが展開する。

 この豪華演技陣を纏め上げ、邦画では類を見ない規模の市外ロケを敢行したのは鬼才・三池崇史監督。
 開通前の高速道路を警察車両の護送車列で完全封鎖、新幹線の車内・駅のシーンは台湾ロケで実現。
名古屋市内を封鎖してのラストシーンなど、本物の街と車両を使った逃走攻防劇が演技の火花散るドラマをより一層盛り上げる。
 製作・配給はワーナー。
 まさに世界標準、オリジナリティの強いサスペンスエンタテインメントに、唸らされた。 
誰も信じられない、驚愕と興奮のストーリー。
 さらに、びっくりしたのは、原作があの懐かしい「ビーバップ・ハイスクール」の木内一裕の小説だったということ。
 ネタばれは出来ないので、多くは書けないが、これはこのGWに是非、劇場で見ておくべき映画だ。
 

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