2010年3月14日日曜日

シャーロック・ホームズ/NARIZO映画レビュー

貴族でありながら秘密結社を結成し、魔術で世界を操ろうと企むブラックウッド卿(マーク・ストロング)は、絞首刑の後も、墓場から復活し、逆らうものを黒魔術で死に至らしめ、ロンドンを恐怖に陥れていた。
名探偵シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)と、相棒のジョン・ワトソン(ジュード・ロウ)は、ブラックウッドの秘密を暴き、野望を食い止めるために彼を追う。


 推理小説の名作「シャーロック・ホームズ」のキャラクターを借りて、ガイ・リッチー監督がアクションエンタテインメントとして再構築。ここに描かれているのは全く新しい「シャーロック・ホームズ」だ。
ガイ・リッチー版のホームズは、不潔で、駄目なオヤジだが、原作同様、武術の達人。原作にあるような沈着冷静素敵紳士ぶりは皆無だが、ロバート・ダウニー・Jrって、やっぱオモシレぇよね。ってキャラクターになっている。ホームズというより、ハッキリ言って、どこまでも、ロバート・ダウニー・Jr。

そんな彼を放っておけない常識人ワトソンをこれまた魅力いっぱいにジュード・ロウが演じ、これに絡んでくる「ルパン三世」だったら不二子ちゃんみたいなアイリーン(レイチェル・マクアダムス)や、悪のカリスマ、ブラックウッド卿(マーク・ストロング)など、周囲のキャラも中々面白くて、ストーリーそのものよりも、キャラクター設定とキャスティング勝ちで、楽しいエンタテインメント作品になっている。

ホームズといえば宿敵はモリアーティ教授だが、今回は彼の影のみ登場。
しっかり、次回作に繋げる気、満々で終わるわけだが、本作は、キャラに頼りすぎてストーリーや謎解きは薄っぺら過ぎた気がする。
キャラのユニークさだけで引っ張るのが辛い次回作こそ、アクションとキャラクターに加えて、ストーリーや謎解きも、本格的に楽しめる作品を期待したい。

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