2010年9月26日日曜日

TSUNAMI ツナミ/NARIZO映画レビュー

韓流ドラマでディザスター・ムービー!!

韓国屈指のビーチリゾートとして知られるプサン近郊のヘウンデ。
ここに日本の対馬沈下に伴ってメガ津波が発生。100万人の行楽客、カップルや家族が平和に暮らすこの街に時速800キロの猛スピードで津波は迫っていた





ハリウッド映画なら「デイ・アフター・トゥモロー」だとか、邦画なら「日本沈没」みたいな、自然災害に襲われた大都市とそこに生きる人間たちを題材にした荒唐無稽な大作映画は、これまでも沢山見てきた。
本作は、それの韓国版。
しかし、ハリウッドや日本映画と比較して、パニックシーンのリアリティがどうとか、この映画の場合、そんなところを比較したってつまらないだろう。
この映画の個性は、どの国が作ろうといまや代わり映えしないCGIの津波シーンなんかではなく、災害に翻弄される人間たちのトホホなドラマにある。
言わば、オバちゃんたちがハマリまくっている韓流ドラマお得意の恥ずかしいくらいコテコテな人間模様で描かれる三者三様の濃すぎる人生が、一気に津波に飲み込まれる...ここに尽きる。
よって、このドラマ部分をニヤニヤ楽しめなければ、スカスカのパニック映画に感じるに違いないのだ。

そこで俺はどう思ったか。
ドラマ部分のどこか間抜けな登場人物と、ベタベタなストーリー。俺は結構楽しめた。

加えて、主人公のマンシク(ソル・ギョング)が大泉洋に似すぎているという理由から、変な親近感が湧いてくるのは俺だけだろうか?

十三人の刺客/NARIZO映画レビュー

オールスターキャストが狙う暴君の首。圧倒的リアリティで描かれるラスト50分間の死闘。
稲垣吾郎の冷酷演技は、おそらく過去最大のハマり役か!!


弘化元年(1844年)、明石藩江戸家老間宮図書は、筆頭老中土井利位(平幹二朗)邸の門前で藩主松平斉韶(稲垣吾郎)の異常性格と暴虐を諌める訴状と共に自決。
しかし、腹違いとは言え将軍徳川家慶の弟である斉韶には、将軍より来年、老中に抜擢するとの内示が出ており、家中のみならず幕府首脳にも事件の動揺が広がっていた。
暴君が国の政の要職につくことに大きな危機感をもった老中土井は、斉韶の密かなる排除を決意。
利位の命を受けた旗本島田新左衛門(役所広司)は13人の暗殺部隊を編成し、参勤交代により帰国途上の斉韶一行を中山道落合宿で待ち構え、襲撃する計画を立てる。
一方、剣術の腕をかつては新左衛門と磨きあった斉韶の腹心・鬼頭半兵衛(市村正親)は暗殺の予兆を掴んで備えていた。襲う側と守る側で対峙した両雄の頭脳戦。そして、ついに要塞と化した落合宿を舞台に300人対13人の死闘の幕が切って落とされた。



 暴君に支配された藩の苦悩。斉韶の暴君振り、残虐振りを描く衝撃的で痛々しいまでの描写。藩主暗殺を決定するにあたっての苦渋の決断。これらドラマ部分のリアリティや緊迫感が積み重ねられて、なぜに暗殺者となった男たちは、無謀な戦いに身を投じたのか、その意味が描かれる前半戦。
そして知略を駆使して、圧倒的不利を克服しようとする中盤、かつてのライバルが攻守で対峙する構図とラスト50分間の死闘。2時間をゆうに越える作品でありながら、それを感じさせずに一気に見せた監督、三池崇史の演出は男くささと血生臭さの漂う、彼が得意とする題材を得て、60年代の集団抗争時代劇の名作を世界に通用するエンタテインメントとして蘇らせた。

オリジナルの13人対53人、30分間の死闘を13人対300人、50分間の死闘に大げさにスケールアップさせるにあたって、最大の見所はこだわりぬかれたライブアクションシーンだ。広大な宿場町のオープンセットを建造。落合宿全体に張り巡らされた罠や仕掛けの数々、平和な時代、真剣で斬り合ったことの無い侍達が、死に物狂いで刀を振るう様は、手段を選ばず、様式的な殺陣にはないリアルさで、鬼気迫るものがある。

そして、この手の作品、対峙する悪が魅力的であることは欠かせない要素だ。
当初、顔立ちは端整でも表情が無くて演技が出来るイメージが無い稲垣吾郎の名前を見て、正直、首をかしげていた俺。
しかし、無表情に無抵抗の人間を殺しまくる暴君に彼は、恐ろしいほどピタリとはまり、何を考えているのか、何をしでかすか分からない狂気が最後までスクリーンを支配した。
また、そんな暴君であれ、命懸けで守ろうとする腹心の鬼頭を演じた市村正親と、刺客のリーダーを演じる役所広司との静かだが火花散る対峙の構図は、派手なアクションシーンとは別の迫力で観客を魅了。
山田孝之、伊原剛志、松方弘樹、沢村一樹、高岡蒼甫、六角精児、波岡一喜、石垣佑磨、近藤公園、窪田正孝ら若手から大御所までの刺客たちもそれぞれが個性的で、今回、山の民という設定で登場し、刺客に加わることになった木賀小弥太を演じる伊勢谷友介に至っては、「七人の侍」の三船敏郎をイメージしたんだろうなぁとニヤニヤ出来るようなキャラ設定になっていたりもする。

色んな意味でヌルいエンタテインメントではなく、衝撃的描写と権力闘争する組織を描き、かつて挑戦的だった頃の日本の時代劇をスケールアップして再生させた、とんでもない野心作。
気弱な彼女やSMAPの稲垣ファンが劇場でトラウマを作るような、そんな作品。
NARIZO的には大絶賛なので、是非、見ていただきたい。

2010年9月20日月曜日

THE LAST MESSAGE 海猿/NARIZO映画レビュー

2010年10月、巨大天然ガスプラント施設“レガリア”にドリルシップが激突し炎上する事故が発生。しかも現場海域には台風が近づいていた。海上保安庁による大規模な救助作戦が展開される中には、第十管区海上保安本部機動救難隊の仙崎大輔(伊藤英明)の姿もあった。
避難活動が終了しかけていた頃、突然の爆発で仙崎、第七管区海上保安本部機動救難隊の服部拓也(三浦翔平)、レガリアの設計主任である桜木浩一郎(加藤雅也)、医師の西沢夏(吹石一恵)、作業員の木嶋久米夫(濱田岳)はレガリア内に取り残され、逃げ場を失ってしまう。
一方、海上保安庁は台風の直撃を逃れるため、一時、撤退を余儀なくされ、5人には危機が迫っていた。





帰ってきた直情熱血筋肉馬鹿救難救命シリーズの最新作にして、一応、映画完結編。監督は今回も、羽住英一郎。
前作はフェリーの湾内沈没という、邦画でギリギリ嘘っぽく見えない規模の話をスケールいっぱいに展開して、かなりご都合主義なラストはともかく、見所満載だった事もあり、さらにスケールアップして描かれる今回の「海猿」にも、興味深々だった俺。
しかも、2Dで撮っていた作品をわざわざポストプロダクションで3D化して上映するというので、品川の旧iMAXの巨大スクリーンに3D版を見に行ってきた。

CXのドラマ、映画展開における公務員モノ(笑)のヒット作としては、「踊る大捜査線」が有名だが、映画らしい題材とストーリー展開という意味においては、はるかに「海猿」のシリーズの方が優れていると思う。
海上保安庁が全面的に協力した本物の艦船や、ヘリが飛び交うリアリティも良いのだが、勿論それだけではない。

シリーズを通してシナリオを書いているのは福田靖。
今年、大評判のNHK「龍馬伝」の脚本家は、同窓会的なお茶の濁し方ではなく、成長した仙崎に降り掛かる試練をこの1本だけでも理解可能な形の人間ドラマとしてきちんと、仕上げている。

ただ、スケールは上がったものの、今回は完全にパターンにはまった感があって、ドラマとしての面白さや、組織映画としての面白さは、前作の方が良かった気がする。

3Dの方も、覚悟はしていたものの、そもそも2Dで撮られた映像だから、その立体感たるや飛び出す絵本が動いているような平面的な奥行き感になってしまっていて、ちょっと残念だった。
どうせなら、3Dカメラで撮影された「海猿」を見たかった。

それでも、ここ最近のテレビ局主導の大作邦画の中においては、群を抜いて面白い。
筋肉胸板が大好きな女子は、是非、3D版を鑑賞あれ。(爆)

2010年9月18日土曜日

東京ゲームショウのお姉さん集

ビジネスデーとは言え、ゲームのデモプレイに25分待ちとか言われると、普通に疲れます。
最後は、そんな疲れをチョッとだけ癒してくれる存在。なんとなく撮ってきた各社のコンパニオンのお姉さま特集。

バンダイナムコ

D3パブリッシャーズ
D3パブリッシャーズ

カプコン

カプコン

コナミ

コナミ
セガ
コーエーテクモ

セガ 「龍が如く OF THE END」/東京ゲームショウ

色んな意味で、今回の東京ゲームショウの話題作になった 「龍が如く OF THE END」。
現実の歌舞伎町そっくりの街で繰り広げられる、ヤクザなゲームとして人気の同シリーズがここにきて、ご覧のとおりバイオハザード化。ゾンビVSヤクザとキャバ嬢、女性自衛官みたいな凄いことになってます。
キャストは相変わらず超豪華。
的場浩司、杉本哲太、栗山千明、石橋蓮司、ピーター....顔までそっくりです。



ブースではキャバ嬢とゾンビが写真撮影に応えてくれます。




KOEIブース「トロイ無双」/東京ゲームショウ

コーエーテクモさんは、弟の会社ってコトで、新作「トロイ無双」を紹介。
これ、とうとう無双シリーズが東洋の外へ飛び出して、伝説のトロイ神話の世界でバッタバッタと斬りまくります。



ビデオクリップでもイメージしてもらえると思いますが、映画「300」の世界で無双を遊んでる感じです。




コーエーはお姉さんが数あるメーカーの中でも綺麗系でした。

ゲームクリエイター剝製展

東京ゲームショウ2010に行ってきた。
今回、ある意味会場内より強いインパクトで俺の脳裏に焼きついたのは、JR海浜幕張駅構内をジャックする形で登場したカプコンの「ゲームクリエイター剝製展」だった。


全員、人間の役者さんが、あたかも人形のように微動だにしない。横のボタンを押すと、苦悩に満ちた演技をする。


これはプランナーの姿。
こっちはプロジェクトマネージャー。


こんな風に台詞と一緒に、全身で苦悩を表現。


カプコンはゲームクリエイターに優しい会社ですってコトが言いたい展示らしい。「SAVE CREATORS」って書いてあるグリーンバンドも配布中。