2010年9月20日月曜日

THE LAST MESSAGE 海猿/NARIZO映画レビュー

2010年10月、巨大天然ガスプラント施設“レガリア”にドリルシップが激突し炎上する事故が発生。しかも現場海域には台風が近づいていた。海上保安庁による大規模な救助作戦が展開される中には、第十管区海上保安本部機動救難隊の仙崎大輔(伊藤英明)の姿もあった。
避難活動が終了しかけていた頃、突然の爆発で仙崎、第七管区海上保安本部機動救難隊の服部拓也(三浦翔平)、レガリアの設計主任である桜木浩一郎(加藤雅也)、医師の西沢夏(吹石一恵)、作業員の木嶋久米夫(濱田岳)はレガリア内に取り残され、逃げ場を失ってしまう。
一方、海上保安庁は台風の直撃を逃れるため、一時、撤退を余儀なくされ、5人には危機が迫っていた。





帰ってきた直情熱血筋肉馬鹿救難救命シリーズの最新作にして、一応、映画完結編。監督は今回も、羽住英一郎。
前作はフェリーの湾内沈没という、邦画でギリギリ嘘っぽく見えない規模の話をスケールいっぱいに展開して、かなりご都合主義なラストはともかく、見所満載だった事もあり、さらにスケールアップして描かれる今回の「海猿」にも、興味深々だった俺。
しかも、2Dで撮っていた作品をわざわざポストプロダクションで3D化して上映するというので、品川の旧iMAXの巨大スクリーンに3D版を見に行ってきた。

CXのドラマ、映画展開における公務員モノ(笑)のヒット作としては、「踊る大捜査線」が有名だが、映画らしい題材とストーリー展開という意味においては、はるかに「海猿」のシリーズの方が優れていると思う。
海上保安庁が全面的に協力した本物の艦船や、ヘリが飛び交うリアリティも良いのだが、勿論それだけではない。

シリーズを通してシナリオを書いているのは福田靖。
今年、大評判のNHK「龍馬伝」の脚本家は、同窓会的なお茶の濁し方ではなく、成長した仙崎に降り掛かる試練をこの1本だけでも理解可能な形の人間ドラマとしてきちんと、仕上げている。

ただ、スケールは上がったものの、今回は完全にパターンにはまった感があって、ドラマとしての面白さや、組織映画としての面白さは、前作の方が良かった気がする。

3Dの方も、覚悟はしていたものの、そもそも2Dで撮られた映像だから、その立体感たるや飛び出す絵本が動いているような平面的な奥行き感になってしまっていて、ちょっと残念だった。
どうせなら、3Dカメラで撮影された「海猿」を見たかった。

それでも、ここ最近のテレビ局主導の大作邦画の中においては、群を抜いて面白い。
筋肉胸板が大好きな女子は、是非、3D版を鑑賞あれ。(爆)

0 件のコメント: