新たな学園復讐ホラー誕生か?
いじめられっ子が、自分をイジメ抜いたクラスメイトに壮絶な復讐を果たすホラー映画。
主役は美少女。
そう聞くと、まず頭に浮かぶのは、怒りによって、コントロール不能なまでになった少女の爆発的超能力が卒業パーティーの会場を惨劇の舞台にかえた「キャリー」だろう。
昨年公開されたリメイク版の主演 クロエ・グレース・モレッツ…可愛かったなぁ。
あれから約3ヶ月。
邦画でも、イジメ抜かれた美少女が、自分をイジメ抜いたクラスメイトや教師に壮絶な復讐を果たすホラー映画が公開されると聞いて、一足早く鑑賞してみた。
監督は、ピンク映画出身でエロと芸術を追求してきた佐藤寿保。
音楽は昨年、NHKの朝ドラ「あまちゃん」ので脚光を浴びた大友良英。
それだけでも、ただものではない匂いが漂うその作品のタイトルは、『華魂』(HANA-DAMA)という。
どこか昭和のニオイ漂うイジメ描写
ロッカーに閉じ込められて、お漏らししちゃったり。
トイレに閉じ込められて、ホースで上から放水されちゃったり。
変態教師から男子生徒が女装を強要されたり。
なぜか、イジメのノリは完全に昭和だ。
出てくるオトナのキャラクターには誰一人として、まともな人間はおらず
度重なる暴力に、居場所が無くなった三人のいじめられっ子は、ついに暴走してしまう。
唖然の展開!昭和の特撮恐怖映画×エログロ世界
嵐のようなイジメに、ボロボロになった主人公の瑞希(桜木梨奈)は、夜の街を彷徨い、突如として毒々しい花 “華魂”に憑依される。大事なことなんでもう一度言おう。
突然、毒々しい「花」が、主人公にとり憑き、瑞希は復讐の植物女子高生と化すのだ!
くわっ!!
「キャリー」が超能力なら、こっちはエコに「植物」だ!!
昭和な雰囲気の荒廃した学園ドラマから一転、ここで一気に昭和の東宝特撮ホラー映画の様な懐かしいノリと、エログロによるハイブリッドな世界が展開。
なんで?どうして?と、その展開に驚く俺をおいてけぼりにして、学園は悲鳴に包まれた!!
新たな恐怖誕生!
日常にひそむ狂気と倒錯のエロチシズムをハードな映像で描き続け、『乱歩地獄・芋虫』(出演:浅野忠信、松田龍平、大森南朋)や『名前のない女たち』など、海外映画祭でも高い関心を集める佐藤寿保監督の最新作。頭から植物が生えてる女子高生は、いろんな意味で夢に出るインパクト!
『華魂』は、1月18日に東京新宿の新宿ケイズシネマで封切りになるのを皮切りに、静岡、愛知、大阪で順次公開の予定だ。
■『華魂』公式サイト