1800年代のアメリカ。
南部では黒人奴隷を餌にしてヴァンパイア達が繁栄していた。
開拓農民の家に生まれ育ったリンカーン(ベンジャミン・ウォーカー)は、最愛の母を死にいたらしめた地元の名士、ジャック・バーツ(マートン・ソーカス)がヴァンパイアであることを知り、復讐を誓う。
第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの夜の顔はヴァンパイアハンターだったという設定のアクションホラー映画。
ティム・バートンがプロデュース、監督は「デイ・ウォッチ」や「ナイト・ウォッチ」で名を馳せたロシア人監督のティムール・ベクマンベトフ。
この二人がタッグを組んで料理した絶好の題材がこの作品。
原題はシンプルにズバリ、「ABRAHAM LINCOLN: VAMPIRE HUNTER」。
邦題がなんでここまでカッコ悪いのかは置いておいて、久しぶりにテンション駄々上がりのアクションホラーを見ましたよって感じ。
ホント、今年は映画の当たり年だ。邦題は死ぬほどダサいが、この作品も是非見てほしい。
誰もが知っているリンカーン大統領。
彼が掲げた奴隷解放運動は、実はヴァンパイアとの対決、殲滅戦のためのもので、南北戦争はヴァンパイアと人類の戦争だったという荒唐無稽アクション。
凄まじい馬鹿設定にも関わらず、一貫したダークなトーンと、伏線。
巧妙に史実を絡ませて知られざるヴァンパイアとの戦いを描く魅力的なシナリオで、ついつい引き込まれてしまった。
この監督、とにかくアクション描写が美しい。
カーチェイスならぬ、あり得ない群馬チェイスや、悪乗りスタイリッシュな機関車のファイトシーンなど、おいおい、そりゃねーだろと、突っ込みながらも拍手をしたくなる衝動に駆られるアクション描写の数々。
実は、まだ戦いは終わっていないということを示唆するラストシーンはお約束だが、流石にリンカーンが最後にどうなるかは誰もが知っているわけで、続編を作るのは難しいだろう。
いや、むしろこれは、これ一発で綺麗に終わってほしいね。
0 件のコメント:
コメントを投稿