2008年11月24日月曜日

レッドクリフ PART1/NARIZO映画レビュー

三国志最大の見せ場、赤壁の戦いを題材に100億円の巨費を投じて作られたジョン・ウー監督最新作。

 とにかく、凄まじい宣伝費の掛け方で、Webといい電波といい、公開直前に露出しまくった超大作「レッドクリフ」を今更見に行った。
劉備、関羽、超飛、超雲に孔明といった三国志を彩る英傑が描かれるのは勿論、孫権、周瑜と彼らの関係もぐっと簡略化されて映画らしく複雑な三国志を難しいことがわからない客層にも理解できるエンタテインメントに仕立てている。
監督はアジアのアクション映画監督としては、今、最も成功しているジョン・ウー。だから戦闘シーンが迫力なのは当然として、これまた当然の様に彼の映像ではお約束の白いハト飛ばしも見ることが出来る(爆)。

この作品の主役は、周瑜(トニー・レオン)と孔明(金城武)で、この二人が抜群にカッコイイのはともかく、残忍な曹操(チャン・フォンイー)に対して、英傑が慕う劉備(ユウ・ヨン)があまりにもタダのオッサンにしか見えないのが、残念でならない。いやぁ、武力は無いけど徳に厚く、人の心を惹き付ける君主にはとうてい見えないんだ彼が。そんな中、何を差し置いてもこの作品最大の拾い物は小喬を演じた映画初出演の台湾のモデル、リン・チーリン。
映画は、タイトルにしておきながら肝心の「赤壁の戦い」直前で次回へ続く...となってしまうので、感想はというと、正直なところ壮大すぎる予告編を見ているような2時間超。疲労感ばかりが残る映画になっているわけで、戦闘シーンが長い割に映画的な起承転結やカタルシスが全く得られなかったわけだが、唯一関心をもてたのが、リン・チーリンの美貌だった。

随分、カネを突っ込んだエイベックスとしては、アクション映画のイメージよりも、ラブロマンス色とか、イイ男ばかりの出演者をアピールして、観客の女性比率が高いことを広告で強調。なんとか女性の関心を呼ぼうと躍起に見えるのだが、ぶっちゃけ、女子向きの映画じゃないと思う。
長いし、戦闘ばかりだし、尻切れトンボだし。退屈してトイレに立ちたくなるかもしれない。
まぁ、パート1だけ見ても何の評価も出来ない作品なので、見てしまったからには来年4月のパート2を見に、劇場に足を運ぶのだろうけど、ぶっちゃけ、遊びに行く金の無いまとまった休暇期間に、1作目と2作目をレンタルDVDで、まとめ見すれば、それで満足だろうな....という作品だった。

俺としては、NHKの人形劇「三国志」を改めて見たくなったね。あっちの方が、断然、人間ドラマだった(爆)。


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