2008年9月21日日曜日

金沢21世紀美術館

雨の中、噂の美術館に足を延ばしてみた。

下から眺められるプール。

屋上にそそり立った黄金のオヤジ。

透明エレベーター。

雨の金沢はがっかりだったけど。

ここは、いつまででも時間が潰せる感じだ。

2008年9月15日月曜日

おくりびと/NARIZO映画レビュー

チェロ奏者の大悟(本木雅弘)は、所属オーケストラ解散で妻の美香(広末涼子)と故郷へ戻ってくる。旅行代理店だと思って求人広告を手にNKエージェントを訪れた大悟は、そこが「NK=納棺」の専門業者であることを知る。「えっ納棺!!!」
遺体を棺に納める仕事に戸惑いを隠せない大悟だが、巨額の借金を抱える彼にとって魅力的な給料...それに何だか社長の佐々木(山﨑努)にも気に入られてしまい、妻にも内緒で納棺師(のうかんし)の見習いとして働き出すことに。
誰でもいつかは誰かの死を送り出し、また送り出される日が来る。・・・そこには、さまざまな境遇のお別れが待っていた!笑いと涙の納棺人間ドラマ。

日本での公開を目前にモントリオール映画祭の大賞をはじめ、外国から賞賛を集めている本作。
「死」に対する価値観や儀式の内容は違えども、この作品が描く死者を送る側の死者への尊敬や敬愛、後悔や惜別...その他、もう会話を交わすことの出来ない相手に対する様々な感情は、万国共通なのだ。

誰にでも訪れる身近な事態でありながら、誰しもが極力考えないようにしている「死」について、全く予備知識なしにそれを職業とする世界に飛び込む羽目になったチェロ奏者。厳粛な空間に流れる戸惑い、シチュレーションコメディ的な笑いが各所に散りばめられ、残された人々の人間模様が面白く、可笑しく、そして哀しく描かれる。
映画のために作られたオリジナル脚本の本格人間ドラマだ。

俺は或る時、大切なヒトや身近なヒトを突然亡くす事が続いて、そのときから葬儀にはその人の人生の「縮図」が有る様に感じていた。もう、その人と何か発展的にこの世で絡むことの無い、別れの場所。そこには、本当に故人を大切に思っていた人達しか集まらない。会社の看板や、利害を通り越した場所の様な気がしたものだった。
この作品が描くのは、まさにそういう人間ドラマだ。
そして、葬儀とはきっと、文句を言わない故人よりも、残された人達の感情を整理するためのセレモニーなのだ。死者よりも生者のための儀式。この映画もまた、生きている俺たちにポジティヴに死を送り出してあげようと言っているように見える。

人が良くて頼まれると断れないタイプの主人公を演じた本木雅弘は、コメディのセンスも魅せる演技も抜群に上手いのだけど、奥さんを演じた広末涼子とのオシドリ夫婦振りが、作品に、とても良い感じの暖かみを与えていた。とても実年齢15歳差とは思えない夫婦だったネ。
しかしこの映画での広末の奥さんは、可愛かったなぁ。(笑)

それから最大の功労者は山崎務。やっぱ、この役者さんは凄いよね。彼が居なければ、この作品の印象は全然違っていたと思う。

ZED シルクドゥソレイユ シアター東京

東京ディズニーリゾート内に日本初のシルクドゥソレイユ常設劇場が10月にオープン。 
日本のこの地でしか見られない、新しいショウのタイトルは「ZED」。 
そのトライアウト公演へ行って来た。 
http://www.zed.co.jp/about_show/movie.php 

古代の地球儀を模した巨大なステージは、それでいて2000人収容の劇場とは思えないほど客席との距離感を感じさせない。 
前から5列目のシートで見たステージは、頭上をアーティストが綱渡りし、ブランコで飛び交い、跳躍する。 
その表情、筋肉の震えまで伝わってくる迫力の距離感。 

一方、コロシアム状の後方席でも、ステージに遠さを感じさせない設計になっていて、むしろ全体の構成、演出をより愉しむならば、後方の方が良さそうなくらいだ。 
前方は、眼前のパフォーマンスを追うのに必死で、ステージのほかの部分で起きている事にまで気が回らない。 
次は、後方から全体を見て見たいと、そう思わせられるステージいっぱいのパフォーマンスだ。 
ストーリーやテーマは、「ドラリオン」あたりと比較して非常に難しい。 
しかし、演目の迫力はそれをはるかに凌駕していた。 
決め技を終えて見得を切るアーティストの「どうだ?」と言うようなあの得意そうな表情。 
彼等からは、ぽかんと口を空けて見守る俺たちの表情が、どう見えているのだろう。 
フィナーレは、ステージいっぱいにアーティスト達が繰り出して、興奮も最高潮。 
万雷の拍手とスタンディングオベーション。 
手を振るアーティスト達の笑顔を眺めているうちに、泣きそうになった。 
これが自然発生するなんて、日本人のステージに対するエンタメ偏差値も、随分上がったもんだ。 
そして、2000人を総立ちさせてしまうパフォーマンスの技量は、トライアウト公演でも非常に高いクオリティだった。 
これ、チョッとお奨め。 
わざわざ地方から出て来るだけの価値のあるステージだと思う。 
終演後、外に出ると計ったかの様に、パークから花火が上がった。 
凄い高揚感。 
なんか最高に幸せな気分だった。





パコと魔法の絵本/NARIZO映画レビュー


一代で会社を興した大貫(役所広司)はわがままで性格が悪く、入院先の病院でも嫌われ者。看護師やほかの患者とも仲が悪く、入院中の少女、パコ(アヤカ・ウィルソン)にもつらく当たっていた。が、そんなことは忘れたかのように、大貫に接する純粋なパコ。それが、一日しか記憶が保てないという彼女の症状によるものだと知った大貫の心の中には、かつて感じたことの無い感情が芽生え始めていた。

「下妻物語」や「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督の新作が、この「パコと魔法の絵本」。
原作は舞台劇の「ガマ王子vsザリガニ魔人」なんだそうだが、確かにテンションは映画よりもはるかに演劇的な過剰さだ。
役所広司、妻夫木聡、凶暴ナースの土屋アンナ、ぶっ壊れてる阿部サダヲ、吸血な小池栄子、劇団ひとり、オカマな國村隼、竹中直人みたいなテンションの上川隆也.....最初は役者達の強烈イメージに驚かされるものの有無を言わせずにそのキャラクターを受け入れてさせてしまう演劇的力業での没入感。

呆気にとられているうちに、あれよあれよとその毒々しく、可笑しげで少し哀しいファンタジー世界へ引きづりこまれてしまうのだ。

記憶を失うという悲しさを持つ反面、覚えていない事でスーパーポジティブに毎日を送っているパコ。
彼女のために、彼女の夢の一部を劇中劇の中で共有し、体現したオトナ達も、実はみんなどこか欠落したり、傷ついている。
そして、このストーリーは、実は彼女によって救済されるオトナ達の話だった。
そんなオトナ達にとって、まるで天使なのだ。パコは。

大御所から演技派まで、凄い面々を相手に、可憐で無邪気で強い天使を演じたアヤカ・ウィルソン。
スクリーンのこちらに要る欠落したオトナの一人かもしれない俺まで、何だか心洗われて、気付けば泣いていた。

今年ははっきり言って邦画の当たり年だ。
凄くインパクトの強い作品に幾つも出会えたけれど、こういう手法のファンタジーがとうとう邦画からも登場してしまった。
これは、オトナが何かを取り戻すための魔法の絵本なのだ。

2008年9月14日日曜日

渋谷に「ねぶた」

青森から、狂乱の祭りが渋谷へ!!
ねぶたがセンター街を運行。意外にも渋谷の夜景と「ねぶた」はぴったりあっていた。

2008年9月7日日曜日

自由が丘はお祭り、そして衝動買い

自由が丘は本日、熊野神社の例大祭。
いよいよ、秋ですな。くそ蒸し暑いけど。一年なんてあっという間です。
昔の人は、作物を植え、育て収穫の秋を祝うわけですが、現代に生きる俺たちにとって、収穫の喜びってのは中々得にくい気がします。
で、この動画を撮った数時間後は雷雨でした。人生、何が起きるか油断禁物ですな。

で、お祭り気分に浮かれて、ビレッジバンガードで衝動買い。サングラス掛けです。
面白かったから買いました。
399円。
普通に収納したほうが、モチロン場所を取りません(爆)。

20世紀少年/NARIZO映画レビュー


“ともだち”と呼ばれる教祖が率いる不気味な教団が現れ、怪事件が立て続けに世を騒がす。教団が掲げるマーク、細菌兵器、爆破テロの数々。コンビニを営む中年男性ケンヂは、一連の事件が、子供時代に幼馴染達と自分が書いた空想の「よげんの書」と酷似していることに気付く。予言の結末は世界の終わり。果たして幼馴染7人は、終末を阻止できるのか!!

浦沢直樹の累計発行2000万部のベストセラーコミック「20世紀少年」の映画化。原作が描く50年にも及ぶストーリーを3部作構成で描く製作費60億とも言われるビックプロジェクト。世界のコミックシーンで多くのファンを持つ原作だけに、最初から世界で回収する事を意識したこの作品はすでに34カ国での配給が決まりそうだとか。

荒唐無稽な内容でありながら、何処かオウムの事件を彷彿とさせる不気味さと、謎が謎を呼ぶ展開。原作キャラとそっくりと評判の豪華な豪華なキャスト陣。何だか判らないけど、一気に見せられ、そして、何だか判らないけど、続きが見たくなる。勢いに溢れた作品だった。ギリギリまで編集したと噂の2時間22分。しかし、不思議と長さは感じない。

主人公は中年のオヤヂである。 唐沢寿明だけど。芸達者が顔をそろえていても、アイドルみたいなのは殆ど出てこない。そういう意味でも、この映画は凄いと思う。
脇役もみーんな、オヤヂ。しかし、芸達者な俳優たちによる個性の濃いオヤヂたちは誰も彼もカッコイイ。紅一点のユキジを演じる常盤貴子。彼女も実に凛としていて美しい。誰が誰だか判らなくなりそうなくらい登場人物は多いが、誰もがちゃんと印象に残る。群像劇として秀逸だ。しかし、イチバン光ってたのは豊川悦司のオッチョじゃないか。....カッコ良かったぞ。

それから、ケンヂ達の子供時代を演じた子役達も、みんな凄く良い表情をしていた。

監督は堤幸彦。
今回は、彼独特のユーモアテイストは封印して、「原作の完コピ」を目指したと語るくらいに原作を大事に撮ったのだとか。何でも、絵コンテの代わりに原作を持ってきては、コマ割を意識したカット割や、アングルまで似せたとか。今後の展開は果たして....と、年明けの2部が楽しみでしょうがない。