2009年12月23日水曜日

アバター /NARIZO映画レビュー

22世紀。青い肌と人間よりも大きな体を持ち、原始的な生活を送る先住民族“ナヴィ”が暮らす衛星パンドラの地下には莫大な利益をもたらす鉱物が眠っていた。人類は、ナヴィを排除してこの鉱物を手に入れるべく、ナヴィと人間のDNAを組み合わせた肉体“アバター”を生み出し、オペレーターの意識をリンクさせて分身として、ナヴィたちの中へと送り込み、採掘の機会を窺っていた。
車椅子の生活を送っていた元兵士のジェイク(サム・ワーシントン)も、アバターのオペレーターとして計画に参加、だが、やがて族長の娘ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と恋に落ちる。しかし、刻一刻と、人類による総攻撃の時間は迫ってた。


 全編に渡ってCGIで描かれた異世界。文化も言語も、生物や気候、風景に至るまで徹底的に創りこまれたその世界が、なんと3Dで立体的に眼前に迫ってくる。
そのインパクトは「ジュラシックパーク」であたかも生きているかのようにしなやかに動く恐竜達の姿に興奮して以来の刺激的な映像体験だった。
しかしそれでいて、お化け屋敷の様にあざとく立体映像で驚かせるための仕掛けを散りばめた、疲れる映像にはなっていない。あくまで、画面の奥行き、世界の広がり、ダイナミックなストーリーを盛り上げるための3D。
つまり、あたかも、自分までナヴィに降り立ったかのようなリアリティを与えるための演出として、3Dは機能している。そして、この作品は間違いなく、エンタテインメントにおける映像技術のひとつの到達点と呼ばれる事になるだろう。

ストーリーは白人がかつてインディアンにしてきたような征服のエピソードである。
そして、人類による身勝手な環境破壊が、この作品でもまた繰り広げられる。
作品が言わんとしている事は、物凄くシンプルであり、先の読める展開には様々な意見や感想が寄せられるかもしれない。そして、2時間半を超える長尺は、ハッキリ言って長すぎた。

しかし、イマジネーションに溢れた映像と、シンプルなストーリーは、演じる役者そのもののアバターとして画面を動き回る青い異星人を「美しい」と思わせるほどの魅力に溢れていた事も事実。

絶対に3Dで愉しむべき映画だ。












2009年12月15日火曜日

ルパン三世がブログを盗みに来る

ルパン三世がブログを盗みに来る

このブログパーツは中々面白い。


2009年12月13日日曜日

ヤバイ!ハマってしまったSpore™ Origins

現在、期間限定で値下げ(115円)になってるiPhone用のゲームアプリ「Spore Origins」にダダハマリしている。

このソフト開発元はエレクトロニック・アーツ(EA)という、海外ゲームでは老舗の有名メーカー。
で、恐らくiPhoneユーザーの間では結構有名なんだろうけど、この「Spore Origins」は実にキモカワイイ、生体育成ゲームなのである。

育成ゲームといえば日本で有名なのは「たまごっち」だが、こちらはもっとアカデミック。
最初は微生物からスタートして、ひたすら強い敵から捕食されないように逃げ、自分より小さな微生物を食べて成長させていく。
操作は、iPhoneを傾けるだけ。しかし、獲物を追いかけたり逃げたりと、これはこれでかなり興奮する。



先ず始めにユーザーは、オリジナルの微生物を作成する。
ハッキリ言ってグロいこの生物には名前も付けられるので、会社の社長の名前や、恋人の名前など適当に笑えるものを付けてみよう。

ステージが進むと、「毒」の効果で外敵を麻痺させたり「バリヤー」の効果で敵を寄せ付けない共生生物をアイテム的に従える(一定期間で消滅)事も出来るようになる。

敵から逃げつつ



自分より小さな微生物を見つけたら追い掛け回して



食べまくる。



連鎖的にガンガン食べまくれば得点も多く入る。左上のDNAのゲージがいっぱになるとステージクリアだ。



ステージをクリアしていくと、進化出来るようになる。
稼いだポイントにあわせて、目や触覚、角などをつけて弱肉強食に打ち勝つ身体に進化させてやる。身体の色も自由に変更可能。自分で撮影したiPhoneの写真ライブラリーから好きな写真を選んで、生物の皮膚にテクスチャとして貼ることも可能で、これが中々面白いのだが、昼食べたウナギの写真を試したら、洒落にならないくらいグロくなったので、流石に使うのは思い留まった。(爆)



シンプルだけどハマる。そして、始めはグロかった自分の生き物が次第に可愛く見えてくるんだから、このゲームは凄い!!!

カールじいさんの空飛ぶ家/NARIZO映画レビュー

この家で君と出逢い、君と約束をした...愛を誓い、夢を見た。
78歳のカールじいさんは、最愛の妻エリーを亡くしてから、家に引きこもっていた。いつしか、再開発の波にすっかり取り残された彼の家。立ち退きの日が迫ったある日、彼は人生最初で最後の旅を決意する。目指す場所は、エリーと夢見た約束の地。南米にある伝説の滝パラダイス・フォール。その方法は、エリーと過ごした想い出の家に無数の風船をつけ、家ごと大空に飛び立つというものだった。


商業的な映画作品というのは、企画・開発の過程で多かれ少なかれ「今」それを創るコトのマーケティング的な意味を問われる。

子供が大喜びするようなキャラクターや、夢のあるストーリーで常に話題をさらってきたピクサーアニメーションスタジオは、生長する我が子からの親が子離れする話でもある「ファインディング・ニモ」や、前作、「WALL・E」辺りから、従来の魅力に加えて、よりオトナに訴えるようなテーマ性を強めてきた。


 そして、ピクサーは主人公に78歳の老人をもってきて、「カールじいさんの空飛ぶ家」で、本格的にオトナをターゲットにしたファンタジー映画に挑戦した。

世界的な経済危機で、オトナたちの信じていた価値観が揺らぎ、何となく自信を失ったり、希望が見えなくなったりしているこの時代に、家庭やパートナーと過ごす「幸せ」という、基本的なテーマをぶつけてきたピクサーの作戦は、ベタだが、確実に当たっている。

音楽だけで内向的なカールと活発なエリーが結婚し、幸せな生活を送り、やがて死別する過程を見せた序盤の一連のシークエンスは、暖かくも深い感動を呼び、観客はそこで一気にカールに感情移入してしまう。ある種、感動のピークを冒頭に持ってきてしまう様な凄い展開なわけだが、そのせいで、本当に冒頭にしか登場しない妻のエリーの存在の大きさが、観客には強く印象付けられる。

冒険を共にすることになる少年や、子供が大喜びしそうな動物キャラ達との出逢いを通じて、過去の想い出に閉じこもっていた老人が、自分の足で新たな人生に踏み出し、輝きを取り戻すというこのストーリーは、高齢化が進むニホンの大人達にとっても、「見たかった」エンタテインメントである事は間違いないだろう。

原題はシンプルに「up」。
確かに、ちょっとキモチが「上がり」、俺にすら、いやぁ~結婚もいいかもね...と思わせてしまう様な作品なので、カップルで見ても、夫婦で見ても、勿論、独りで見ても、シアワセな一本だ。

直ぐに当たり作品の続編を量産して、陳腐化させてしまう近年のアメリカのエンタメ業界において、常に果敢に新しいストーリーとキャラクターで挑むピクサーの挑戦心に、心から拍手しつつ、ピクサーの次回作は「トイストーリー3」(笑)。
久々の人気シリーズ続編だが、ストーリーを重視する彼等の事だから、期待してしまうよネ。これは。

2009年12月6日日曜日

iPhone3GSのメニュー画面を覗き見すると

ソフトバンクの仕掛けたiPhone3GS新規契約で本体実質負担額ゼロの罠に、見事に引っかかった俺は、12月4日のキャンペーン開始当日に、地元のソフトバンクショップで早速契約。

とは言え、電話はauだし、音楽や映像は音が断然違うWALKMANのXシリーズ任せなので、完全にネットとアプリを愉しむだけのため使用。
だから、ネットかアプリ動かしてないときは電源切ってます。(爆)

で、4000円位アプリを買って、メニューをカスタマイズしたんだが、これって、どんな風に使ってるかで趣味や性格出るよね...って思ったので、チョッと公開してみた。

1画面目。
デフォルトのアプリは、ほとんど無い。(爆)
iPhoneのケータイメールは、(SMS/MMS)は、チャットみたいな画面構成で楽しいね。
Twitterのアプリ「TwitBird Premium」(これ、スゲェいい)とか、地図とか、ニュース関連とか、カメラとか、使用頻度が高いアプリとタクシーの運賃計算アプリ「タクっちゃう」とか、割り勘計算アプリ「割勘なう」あたりは、これからの季節活躍しそう。


2画面目。
動画系、写真系、ゴハン系、辞書系のアプリ。
「iwoopie」は、検索して見つけたYoutubeなどの動画サイトの動画をダウンロードしてきて、オフラインで再生してくれるソフト。
「Dance Me」は誰かを写真にとって、アプリ上で自由にダンスしているような加工が出来て、動画(mov)にしてくれるソフト。作品はメールで送れる。BARで昨晩、遊びまくった。
「Pano」はパノラマ写真アプリ。
イチオシは、使えてインタフェイスもクールな「大辞林」。辞書なのについつい、読みふけってしまいそうな魅力がある。


3画面目はゲーム。
iPhoneってスゲェ...!バカ。とかって心鷲掴みの下らない実写系スカートめくりアプリの「Puff!」は、昨日バーテンの女の子も含めて、みんなで、ふぅふぅしてた。(息を吹きかけるとスカートがめくれる)
そんな技術をフル活用すると、ナムコの「ACE COMBAT Xi 」とか、ピンボールゲームの「The Deep」とか、「STAR WARS Trench Run」とか、PSPなのかこれっ?ってクオリティのゲームが色々出てくるわけで。
はまる。ぶんぶん腕を振って操作したりするから、電車の中では遊べないソフトも多し。
そして、これこそ電池消耗の激しい原因(爆)。


で、使わんなこれは...と思っている初期についているアプリは全部ここに詰め込んだ。4画面目。


うーん。iPhoneは楽しいね。通信と、アプリに関して。

2009年11月22日日曜日

2012 / NARIZO映画レビュー

2012年。太陽系の惑星が直列し、マヤ文明の予言した終わりが始まろうとしていた。各国政府は密かに巨大船を製造し、限られた人間だけを脱出させる準備に着手。科学者達の予想を上回る速度で、それは起こった。
ロサンゼルスを皮切りに世界各地で、大地震や大津波、大洪水、大噴火が発生。
ロシアの富豪の運転手をして生計を立てている売れない作家のジャクソン(ジョン・キューザック)は、別れた妻・ケイト(アマンダ・ピート)と二人の子供を守るため、車を駆り、密かに準備された方舟を目指す。
崩壊する世界の中で、人間は、愛する者のために最後に何ができるのだろうか……。

今や映画業界イチの破壊者。ローランド・エメリッヒの最新作は、またもディザスター・ムービー。超ビックに予算を掛けて世界規模の「日本沈没」みたいな映画を世に送り出した(笑)。
地殻が溶けだしちゃった理由とか、そんなのは、真剣に追及してはいけない。SFとして唸れる要素は相変わらずゼロで、起こる事態に全く説得力は無いのだが、とにかく破格の予算2億ドルを掛けて描かれる崩壊の映像は笑っちゃうほどの凄まじさ。ただし、ワールド・トレードセンターひとつ倒壊しただけでも実際には物凄い土埃や砂埃が大変な規模で舞うという事実をテレビの前で固唾を呑んで見ていた、あの現実の記憶と比較すると、なんだか派手なゲーム映像を見たような気になってしまうのも確か。
つまり、痛さとか、悲惨さとかの無い、どこかアクション映画的なディザスター・ムービーなのだ。何処まで行っても「よく出来た創りもの」にしか見えない。この辺りが彼のCG演出の限界なのかもな。

さて、この作品で頑張る主人公はうだつの上がらない、普通の...いや、どちらかというと、あまりハッピーに人生を送れていない父親。演じるジョン・キューザックは、スター性全開の役者ではないし、これは良いキャスティングだった。それから、今回、彼の娘を演じた子役も中々良かった。群像劇として様々なキャラクターが当たり障りない感じで筋に絡んで来ては死んでいくわけだが、マーケティング的な配慮でハンパな日本のシーンを入れるのは逆効果だから止めた方が良いと、いい加減、この監督に誰か教えてやって欲しい(笑)。
まぁ、毎度のことなので、今度も出てくるかなと、期待していたには期待していたんだけどさ。ありゃないだろ(爆)。

そのほか脇役の話題として、ダニー・クローヴァーが大統領を演じる時代になったよ。凄いよな。
それから、久し振りに「ミッション・インポッシブル2」でヒロイン演ってた美貌のタンディ・ニュートンが出てるのもポイント高かった。

作品は、ジャクソンが必死に家族を救おうとする姿を軸に描くのと平行して、密かに進行する地球崩壊の日に向けてコツコツと準備する科学者や、官僚、政治家達の脱出計画を対比して見せる。

そして珍しく、最後の最後まで、ひとは「ひとらしく生きられるか」という真面目な問いかけを放ったエメリッヒ。
慣れないコトをされて、面食らった観客の俺。中途半端に描かれるヒューマンな展開。しかし、まぁ、これまでのエメリッヒ監督の「だって有名な都市とかを壊してみたかったんだもん」的、なスカスカディザスタームービーと比較すると、多少、何らかのメッセージを放とうとした事だけは、伝わってきた。

頑張ったね。エメちゃん。
いつもよりは、良かった気がするよ。馬鹿映画としても。


2009年11月21日土曜日

イングロリアス・バスターズ/NARIZO映画レビュー

“ユダヤ・ハンター”の異名を持つナチスのハンス・ランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)から逃れた少女・ショシャナ(メラニー・ロラン)は、パリの映画館主として身分を隠しながら復讐の機会を狙っていた。
一方、アルド・レイン中尉(ブラッド・ピット)らユダヤ系アメリカ人で組織されたナチス狩りの連合軍特殊部隊“イングロリアス・バスターズ”は、ナチスの占領地に潜伏し、その情け容赦ないゲリラ作戦でドイツ軍を恐怖に陥れていた。
そんな中、ショシャナの映画館でヒトラーはじめナチ高官を集めた映画のプレミア上映の話が持ち上がる。
警備責任者は、あのランダ大佐。会場には、“イングロリアス・バスターズ”の面々も潜伏を企てて...様々な思惑が交錯する中、運命のプレミアが幕を開ける!!



お帰り、タランティーノ!!
ブラッド・ピットというメジャー感いっぱいのキャスティングで、相変わらずの悪趣味バイオレンス・ファンタジーを展開してしまったワルノリ満載の無茶苦茶エンタテインメント。こんなのを世に出せるのは、あんた位だろと、別の意味で感心。

名優クリストフ・ヴァルツの醸し出す、緊迫感と笑いの絶妙なバランス。歴史的な設定をこの際、一切無視して突っ走る唖然のシナリオ。
マイク・マイヤーズなどカメオな豪華出演者に、ナレーションは、ホント、こういう企画に顔出すのが大好きなサミュエル・L・ジャクソン。
モチロン、タランティーノ映画お馴染みの全員が銃を突きつけあうメキシカンスタンドオフのシーンも登場。
相変わらず、ろくな結果にならないあたり、ファンを喜ばせるツボをちゃんと衝いてくれる。

おいおい、そりゃないぜ。
ヤリスギだろ、バカじゃね!!そんな感想こそ最大の賛辞。ブラピが主役だからって、決して、ミーハー系彼女とのデートに選んではならないQT印のB級エンタテインメント。
てか、俺は久し振りにこんなにぶっ飛んだブラッド・ピットが見られて、チョッと嬉しかったぜ。


2009年11月16日月曜日

SUS 3rd Anniversary PartyにJoi登場!

渋谷のSUSが今年で3周年になるのを記念したイベントに、今、クラブシーンで話題の驚異のファルセット・ヴォイス。Joi登場!って事で、盛り上がってきました。

これは、おいら撮影のライヴ動画。









そして、ご多分に漏れずラーメン食ってBAR行って朝までコースだったとさ。(爆)

2009年11月2日月曜日

沈まぬ太陽/ NARIZO映画レビュー

国民航空の労働組合委員長を務めた恩地元(渡辺謙)は、報復人事で不遇のビジネスマン人生を送っていた。一方、組合副委員長だった行天(三浦友和)は、出世街道を歩み、二人は対立していく。単独機の事故として史上最悪の死者を出したジャンボジェット機墜落事故を軸に、腐敗した企業の人間模様を描いた山崎豊子原作の長編小説の映画化。

 日本航空をモデルにした原作が物議をかもし、映像化の話が持ち上がっては頓挫してきた山崎豊子原作の長編「沈まぬ太陽」は、3時間20分を越え、間に10分間のインターミッションを挟むほどの大作になった。
原作発表の段階から、取材に偏向があるなどとして一時期、週刊新潮の機内取り扱いを止める等、激しく反発していたと伝えられる日本航空は、映画化にあたっても、あからさまに不快感を示していた様で、ビジネス的に相当な逆風の中で企画を成立させ、この尺に原作のエッセンスをまとめあげた製作陣の苦労が偲ばれる。

つまり、実話を基にしたフィクションとはいえ、それだけリアリティに溢れ、センシティブなテーマに切り込んだ作品。日本航空が再び経営の危機に瀕しているこの時期に、映画が公開されるというタイミングも結果として絶妙な感じがする。(笑)
テレビ局出資の「売らんかな」な邦画ではなく、売り辛いテーマに正面向かって取り組んだ作品としても興味深かった。
そして俳優女優陣は、まさしくオールスターキャスト。
とりたて主役の恩地を演じた渡辺謙には気迫を感じた。
見終えてどっと疲れるが、長いとか、退屈さは感じさせない見応えのあるドラマになっている。

御巣鷹山に国民航空の123便が墜落する展開を冒頭にもってきて、それを核に描かれる巨大企業の腐敗。
国が出資している航空会社であるが故の官僚や政治家との癒着。
安全と引き換えに疲弊していく労働環境や、現場など...3時間超の長尺でも描きたい事は多く、描き足りていない部分も多い。個人的にはカラチ〜テヘラン〜ナイロビと左遷されまくる恩地を描いた部分を少し削ってでも、墜落事故から国見会長による経営改革部分を厚く掘り下げて欲しい物足りなさは残った。

それでも、若松監督の情熱と多くのキャストの熱演に支えられ、単なる原作のエッセンスのダイジェストとは言い切れない、重厚なドラマになっている。
しかし、重厚すぎて久々映画にあたって疲れた感じ。
ハッピーエンドに慣れた観客が、3時間を越えて映画に没入しても、最後にご褒美的な爽快感や幸福感を与えては、もらえないのだ。沈まぬ太陽を魂に宿して不条理に対する恩地の戦いはまだ、続いている(笑)。

恩地が闘ってきた目に見え辛い企業や政治の不条理は、いよいよ、経済成長に陰りが見えているこの国において、表面化してきている様に思う。その空気感に薄々気付いているから、80年代を描いたこの作品に俺は「古さ」を感なかったのかもしれない。

考えさせられる作品になっている。



2009年11月1日日曜日

マイケル・ジャクソン THIS IS IT / NATIZO映画レビュー

2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソン。1ヵ月後にロンドンで公演される事が決まっていた史上空前のスケールのライヴコンサート「THIS IS IT」を前に、死の数日前まで行われていたリハーサルを収録したドキュメンタリー。

全世界2週間限定同時公開と言いつつ、早くも延長が決まった(笑)話題の「THIS IS IT」を見てきた。
映画の日のシネコンは満員。常にキング・オブ・ポップとしてエンターテインメント業界に話題を提供し、君臨してきたマイケル・ジャクソンも、享年50歳を超えていただけに、実に幅広い年齢層が上映開始を待っていた。

この作品は2つの顔を持っている。
ひとつは、「THIS IS IT」という巨大なステージを創り上げていく、スタッフ、ミュージシャン、ダンサー、そしてマイケル・ジャクソンの姿を追ったドキュメンタリーという側面。
ゴシップ記事の数々で、半ば奇人扱いと言えなくも無かったマイケル・ジャクソンだが、ステージにかける完璧主義的な姿勢など、エンタテインメントの巨大プロジェクトが成立していくプロセスを追っているこの映像からはエンターティナーとしての彼の凄みが伝わってきた。

もうひとつが、ライヴステージを焼き付けたエンタテインメントとしての側面。
あくまで、リハーサル映像ではあるのだが、年齢を重ねても衰えることの無い歌やダンスを往年のヒット曲中心に聴けるのは、やっぱりファンにとってはたまらないと思う。

実際、アレだけ大掛かりな、装置を準備し、演出を重ねてきたステージが、公演目前のところで主役の死というアクシデントに見舞われ、日の目を見なかったわけだ。
ショー・マスト・ゴーオンというわけにはいかなくなった巨大ステージ。
しかし、「THIS IS IT」の総合演出を担っていたケニー・オルテガ自らが、このドキュメンタリーをディレクションしたことで、巨大プロジェクトの一端を別の形で再現させることに成功した。
この作品には、マイケル・ジャクソンが成し遂げたかったステージに対する想いが溢れているだけでなく、半分はケニー・オルテガの執念で構成されている様な気がする。

それでも、やっぱり、ライヴを映像として見ている限り、その場の鳥肌の立つ様な興奮や、空気感までは伝わってこないんだよね。正直、俺は曲の途中で何度も眠くなってしまった。
おそらくハロウィンの馬鹿騒ぎで疲れていたからではなく...。ちと、内容に対して長かったかな。

実際、そんなにマイケル・ジャクソンに強い興味を持っていなかった俺でさえ、これを生で見れたらさぞ、凄かったに違いないと残念に感じる程の映像だった事は確かなんだけどね。

2009年10月26日月曜日

東京モーターショウ2009 ホンダ編

「ないものをつくれ」
本田宗一郎のDNAにあふれたテーマを掲げたホンダはある意味、モーターショウの中で一番メッセージ性の高いブースだった。
市販予定車として展示されたVFR1200F。2輪としては史上初の6速ギア内蔵。








こちらも、同じく市販予定のCB1100。




コンセプトモデル「SKYDECK」。運転席からルーフ部分がガラス張りで、空も含めて視界が広いハイブリッドカー。



2列目の座席を1列目の座席の下に格納できるというデモ。ちなみに座席はメッシュ素材だった。



コンセプトカーCR-Zは、近いうちほぼ変わらないデザインで発売決定。




NARIZO動画

東京モーターショウ2009 マツダ編

毎度、モーターショウのコンセプトカーの中で、非常に気になるデザインを出してくるマツダ。今年は、「清(KIYORA)」という車体で望んできた。
リッター32キロの低燃費と、減速や坂道で発電するエネルギー回生機能。デミオより100キロ軽いという軽量設計が特徴。






こちらは番外編。
1970年のモーターショウでマツダが出展していたというコンセプトカーRX-500が修復されて展示されてました。
今見ても、カッコイイよねぇ~。

2009年10月25日日曜日

東京モーターショウ2009 スバル編

スバルは、なんとも地味で仕方ない2009年の東京モーターショウの中にあって、受付とか、モデルさんとかがかなり、レベル高かった気がする。
他社が、もう...無理っス。大人しくするっス。...てモードだった(勝手な見解)なのに対し、なんか車だけじろゃなくテンション上げてくれるブースだったように思った。


これがスバルのコンセプトカー。「SIBARU HYBRID TOURER CONCEPT」。環境だけでなく、走りも追及するというメッセージが込められた車体。





ガルウイングが上がると、白基調の高級感溢れる広い空間が!!





こちらはレガシーのコーナー。
ここに出現したモデルさんが、笑顔だけじゃなくて、ときたま憂い顔っぽい表情をするので、とってもツボだった。(笑)単に俺の好みの問題だけど。キモイオッサン方がカメラの槍衾を築いているから余計そういう表情になるんですかね(爆)。
えーっと、念のため、コンパニオンさんを撮りにモーターショウへ行ってる訳ではアリマセン。おいらの場合は。(汗)







動画はこちらから!

東京モーターショウ2009 レクサス編

東京モーターショウ2009の気になったブースのみ、レポートするブログの2回目。
今回はレクサスです。

実はトヨタが広い割には全くそそられなかったんだが、レクサスの方はLFAを目玉に展示。多くのお客さんが集まってました。

何というか、デザインが素敵。トヨタのブースはコンセプトカーも含めて非常にイモ臭いのに、レクサスLFAはなんて美しいんでしょう。


海外メーカーのブランドチャリンコが人気なのに目をつけたか、レクサスLFAチャリンコ始めました....ってか?でも、コレは坂道とか、なんか、辛そう。


4月にイタリアのミラノで行われた「ミラノデザインウィーク」に展示されたLFAをモチーフにしたオブジェ。LFAはアートの域のデザイン性だぜ...とアピールしてるってコトですかな。

東京モーターショウ2009 日産編

今年は随分規模が小さくなってしまった東京モーターショウ。

海外勢が居ないので、国内メーカーと二輪が同じ会場にコンパクトにまとまっているのが今年の特徴。
移動も楽チンで例年の半分も時間があれば、見終えてしまう。

で、規模が小さいということは見所も少ないというわけで、出展はとりあえずしているけど、何ら惹かれないメーカーもあったりで、NARIZOが個人的に気になったメーカーだけをちょろっと紹介してみる。

今回は、日産編。

丸みを帯びてて可愛いのが、コンセプトカーQAZANA(カザーナ)。






コックピットは、とってもSFチック。しかし、室内が赤基調って、落ち着かんな....(笑)



ドアは観音開き。





Land Glider(ランドグライダー)は、一人乗りの電気自動車。なんか、ホソッ!!ほとんどバイク感覚。



全くCo2を出さないゼロエミッションのモデル。近所での街乗りを想定している。



過程の電源からフル充電で160キロ走るそうなのだが、世の中の8割のドライバーは100キロ未満しか走らないそうなので、夜寝ている間に安い深夜電力料金で充電しようぜっていうプレゼンテーション。